NATO事務総長、国防費GDP比3%以上を示唆 共同調達で削減も

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北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は13日、NATOの軍事能力目標を達成するには加盟各国が国内総生産(GDP)の最大3.7%を国防費に充てる必要があると述べた。

同時に、技術革新や共同調達などを通してこの比率を引き下げられる可能性があるとの考えも示した。

NATOは現在、加盟各国の国防費拠出をGDPの2%とすることを目標としている。

ルッテ氏は欧州議会の委員会で「2%では不十分だ」とし、NATOの新たな軍事能力目標を踏まえると「3%以上」の拠出が必要になると述べた。

その上で、兵器や装備の共同購入のほか、技術革新により、必要な資金を削減できる可能性があるとし、3.6%や3.7%といった水準まで引き上げる必要はなくなる可能性があるとしながらも、それでも2%をはるかに上回る比率での拠出が必要になるとの考えを示した。

米国のトランプ次期大統領は先週、NATO加盟国はGDPの5%を国防費に充てなければならないと発言。

アナリストは、トランプ氏が示した水準はNATO加盟32カ国のほぼ全てにとって政治的にも経済的にも実現は不可能との見方を示している。

参照元∶REUTERS(ロイター)