独仏外相がシリア訪問、暫定政府指導者と会談 新たな関係構築に期待

ドイツのベーアボック外相とフランスのバロ外相は3日、シリアを訪問し、暫定政府を主導する旧反体制派組織「シャーム解放機構（ＨＴＳ）」の指導者アハマド・シャラア（通称ジャウラニ）氏と首都ダマスカスで会談した。

会談の詳細は公表されていないものの、両氏は会談に先立ち、シリアの平和的な政権移行を促し、新たな関係を築きたいという認識を表明した。

独仏外相のシリア訪問は、昨年12月にアサド前政権が崩壊して以降、欧州連合（ＥＵ）外交閣僚としては初めて。

ＥＵのカラス外交安全保障上級代表（外相）はＸへの投稿で「われわれのシリア新指導部へのメッセージは、地域の関係者と合意した原則を尊重し、全ての民間人と少数派の保護を確保することが最重要ということだ」と述べた。

独外務省の声明によると、ベーアボック氏は「今日の私の旅は、フランスのカウンターパートとともに、またＥＵを代表しての旅であり、欧州とシリア、ドイツとシリアの間の新たな政治的始まりは可能だという明確なシグナルだ」と述べた。

バロ氏はＸで「シリアでは、シリア人、地域の安定のために、平和的で多大な努力を要する移行を促進したい」と述べた。

ベーアボック氏は、シリア訪問は「手を差し伸べる」ためだけでなく「明確な期待」をもっているとし、暫定政府はその行動によって判断されることになるとし、現在の目標は、シリアが再び国際社会の尊敬される一員となることだと述べた。

参照元：REUTERS（ロイター）