本田圭佑氏設立ファンド、SBIや三井住友銀など出資 153億円調達

ベンチャー企業へ出資している経営者

元サッカー日本代表で投資家としての顔も持つ本田圭佑氏が立ち上げたベンチャーファンドにSBIホールディングスや三井住友銀行といった国内の複数企業が出資したことが3日、分かった。

ブルームバーグが入手した資料によると、本田氏が率いるファンド「X&KSK I投資事業有限責任組合」は総額153億円の資金を調達した。

出資者には、GMOインターネットグループや東急不動産、SOMPOホールディングス、静岡銀行、アシックス、野村ホールディングスなども含まれる。同ファンドは企業価値が100億ドル(約1兆5800億円)を超える日本初の「デカコーン」の創出を目標に掲げる。

スタートアップの育成は国の重要課題の一つだ。

石破茂首相は、社会課題の解決に向けたスタートアップへの投資を促すとの考えを示している。

本田氏は、デカコーン創出という目標はかなり難しい挑戦だと認識しているとした上で「日本人がこれまで積み上げてきたことのポテンシャルを考えれば、必ず実現できる」と電子メールでコメントした。

「AI(人工知能)だけではなく、デカコーンになり得る最先端の技術やイノベーティブなビジネスに投資をしていく」という。

SBIとSBI新生銀行が合わせて20億円を拠出し、最大の出資者となった。

SBIはファンド運用会社と戦略的資本提携も締結し、日本のスタートアップの海外展開を共同で支援する。

ファンドの投資委員会にメンバーも派遣する。

国内スタートアップの資金調達額は増加傾向にある。

ただ、米国や中国と比較すると、世界に影響を与える規模の企業は近年出てきていない。

SBIは約25年間で1200件のスタートアップに投資をしてきたが、海外と接点の多い本田氏のファンドを通じて海外投資家にも日本のスタートアップの魅力をより広めたい考えだ。

SBI傘下でベンチャー投資を手掛けるSBIインベストメントの山田昌平投資部長は、地政学リスクを背景に海外投資家の視線が中国から日本へシフトしつつあるといい、「お互いのネットワークをフル活用して日本にデカコーンを作る」と提携の狙いを述べた。

参照元∶Yahoo!ニュース