国民・玉木氏、役職停止中でも「一議員」として存在感 積極的な発信に「反省見えず」との声も
知人女性との不倫問題で役職停止中の国民民主党の玉木代表が存在感を保っている。
党から処分を受けた後も、「一議員」の立場でメディアなどでの発信を続けているためだ。
ただ、党関係者からは「反省の色が見られない」と批判的な見方も出ている。
「国民と約束した政策ができなければ、予算は反対する」
玉木氏は27日に出演した関西テレビの番組でこう強調し、衆院選で公約に掲げた「年収の壁」の引き上げが実現しない場合、来年度予算案に反対する可能性に言及した。
玉木氏を巡っては、11月に不倫問題が報じられたことを受け、党は今月4日、「党の名誉並びに信頼を傷つけた」として3か月間の役職停止処分を決めた。
以降の代表職務は古川元久代表代行に委ねている。
玉木氏は「一議員として、信頼回復と党勢の拡大に汗をかきたい」と語り、処分後もテレビやインターネット番組に積極的に出演している。
「103万円の壁」の見直しを巡る与党との協議に関する発言が大半で、「手取りを増やす」政策の実現に注力するためだ。
不倫発覚後、党の支持率が下がらなかったことも玉木氏を後押ししている。
読売新聞社の12月の全国世論調査で国民民主の支持率は過去最高の12%に達した。
党内の受け止めは様々だ。
浅野哲衆院議員は自身のX(旧ツイッター)で、「玉木氏の見解が党の象徴的コメントとして取り扱われている」と不満を漏らす一方、「世論は不倫への批判より、公約実現に対する期待の方が大きい」(中堅)と見る向きもある。
他党では、異性関係の不祥事が原因で政府や党の役職を辞したり、議員辞職に至ったりすることもある中、玉木氏は来年1月にスイスで開かれる世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)に出席し、処分が明ける来年3月には代表に復帰する予定だ。
国民民主を支援する産業別労働組合の幹部は「処分期間中はおとなしくして、反省するのが一般的だ」と玉木氏の露出の多さに苦言を呈しつつ、「来夏の参院選で議席増を図るには、玉木氏の発信力に頼るしかない」とも打ち明ける。
参照元:Yahoo!ニュース