ブラジルのインフレ率上振れ 中銀は11日に利上げペース加速か
ブラジル地理統計院(IBGE)が10日発表した11月の拡大消費者物価指数(IPCA)上昇率は前月比0.39%、前年同月比4.87%となり、いずれもロイターが集計したエコノミスト予想を上回った。
予想ではそれぞれ0.37%と4.85%だった。
食品と飲料の値上がりが最も大きく影響した。
次いで交通費と個人支出も物価の押し上げにつながった。
ブラジル中央銀行は、活発な経済活動と通貨レアル安を受けて金融引き締めサイクルの加速に乗り出すとの見方が広がっているが、物価上昇ペースはなお強いことが示された。
11月の前年比上昇率は、10月の4.76%に続いて中銀の物価目標である1.5─4.5%を超えた。
ロイターのエコノミスト予想調査によると、中銀が11日発表する主要政策金利の水準は75ベーシスポイント(bp)引き上げた12%になりそうだ。
中銀は9月、引き締めサイクルを開始し25bpの利上げを決定。
11月の追加利上げでは引き上げ幅を50bpに拡大していた。
今回の利上げで75bpに拡大すると見込むキャピタル・エコノミクスの新興市場担当副主任エコノミスト、ジェイソン・テュービー氏は「2025年初頭には一段の引き締めがあり得る。特に政府が投資家の財政懸念にうまく対応できない場合、政策金利見通しが上振れる可能性がある」と話した。
参照元∶REUTERS(ロイター)