鉄道自殺を“偽装”56歳男性を線路に立ち入らせ殺害か建築塗装会社の社長同僚4人を逮捕警視庁

鉄道自殺に見せかけるため、56歳の男性を東京・板橋区の踏切に立ち入らせて電車と衝突させ、殺害した疑いで会社の同僚4人が逮捕された。

建築塗装会社社長の佐々木学容疑者（39）、従業員の島畑明仁容疑者（34）、野崎俊太容疑者（39）、岩出篤哉容疑者（30）の4人は、2023年12月2日の深夜から翌日未明にかけ、同僚だった高野修さん（当時56歳）に暴行を加えて車内に監禁し、板橋区徳丸の東武東上線の踏切内に立ち入らせ、電車と衝突させて殺害した疑いがもたれている。

警視庁は、佐々木容疑者らが高野さんを自殺に見せかけるため線路に立ち入らせたとみている。

当時の踏切での状況を目撃していた人はFNNの取材に対し「駅員が心肺蘇生しているのを見た。この踏切は駅と駅の真ん中地点にあり一番スピードがでるところだ」と話していた。

2023年12月2日深夜、佐々木容疑者ら4人はまず、高野さんが住む寮を訪ね、高野さんに暴行を加えたとみられる。

その後、高野さんを車に乗せて連れ出し、監禁する。

そして、近くのコンビニの駐車場で佐々木容疑者と岩出容疑者は自分の車で帰宅するが、高野さんは島畑容疑者の車に監禁され、野崎容疑者の車と2台で荒川にかかる「笹目橋」に向かう。

ここで高野さんを笹目橋から荒川に飛び込ませようとしたとみられますが、高野さんは車から降りなかった。

この頃、野崎容疑者が「川は嫌だけど電車なら飛び込めるって」という趣旨の発言をしていた様子が車内のドライブレコーダーに残されていたという。

その後、殺害現場となった東武東上線の踏切に2台の車で向かい、高野さんは自ら線路に立ち入り、電車に衝突して死亡した。

佐々木容疑者と岩出容疑者は現場の踏切には行っていないが、コンビニの駐車場で高野さんを車に監禁する際にいたことなどから、警視庁は2人が殺害についても知っていたとして逮捕に踏み切ったものとみられる。

佐々木容疑者は高野さんが勤める会社の社長で、3人の容疑者は従業員だった。

高野さんは日常的に佐々木容疑者らから暴行を受けていたとみられるほか、高野さんに給料が支払われなかったこともあったという。

警視庁は今後、殺害の詳しい動機を調べる方針だ。