「保険証を捨てないで!」医師たちが緊急呼びかけ 保険証が使えなくなると勘違いしている人が多すぎる

保険証をイメージした写真

「現在、使用している保険証を捨てないで下さい!」大阪の医師たちが緊急会見を開いた。12月2日以降、「健康保険証の新規発行が出来なくなる」ことを、「健康保険証が使用できなくなる」と勘違いしている人は少なくなく、既に混乱が起き始めているというのだ。

大阪府守口市・北原医院の井上美佐医師に、医療現場の状況を詳しく聞いた。

患者さんから「12月から保険証は使えなくなるのですか」という問い合わせが非常に多く、なかには「マイナ保険証を申請したから、保険証は捨てちゃった」という人も出てきている。

しかし12月からは、新規発行だけでなく再発行もできなくなるので、なくしたら大変だ。

二度と入手できない。

現行の健康保険証は、12月2日以降も使えます。有効期限まで最長で約1年使用できるので、間違って捨てないよう気を付けてほしい。

資格情報のお知らせもともと、医療機関窓口での保険資格の確認方法は「健康保険証」だけだった。

そこへマイナ保険証が登場したのですが、高齢者や要配慮者など様々な事情からマイナ保険証の使用が難しい方もおり、どんどん細分化・複雑化していった。

現在は9通りにも及んでいる。

医療現場の混乱は避けられないだろう。

なかでも紛らわしいのが、「資格確認書」と「資格情報のお知らせ」。

「資格確認書」は、マイナ保険証を保有しない方に交付されるもので、これのみで保険資格確認が可能だ。

いわば従来の保険証の代わりとなるものだ。

一方、「資格情報のお知らせ」は、マイナ保険証を保有している人に送付されるもので、カードリーダーの不具合などでマイナ保険証が上手く機能しない時に使用する。

つまり、マイナ保険証の現物とあわせて使用することで、はじめて資格確認をしたことになるので、「資格情報のお知らせ」だけで医療機関の受診はできない。

現在の資格確認方法は9通りですが、今後さらに増えそうだ。

今も「12月2日以降に生まれた子供はどうするのか」が検討されている。

まだ決定はしていないようですが、「顔写真なし、パスワード有りのマイナ保険証を作ったらどうか」という案が出ている。

以前は健康保険証の一種類のみでしたが、今後はどこまで増えていくのか、しばらく医療機関の窓口は混乱が続くことだろう。

リーダーマイナ保険証が導入されて2年。

現在も「資格確認が出来ない」などのトラブルが数多く起きている。

先月、全国保険医団体連合会が発表した「2024年5月以降のマイナ保険証調査」によると、回答した13,000医療機関のうち、「トラブルがあった」と答えたのは70.1%。

約9000件の医療機関で、直近5か月にマイナ保険証のトラブルがあったのだ。

そして、その多くが「資格情報が無効と出る」、「名前や住所などの情報が『●印』で出る」など、根本的な問題が一向に改善されていない。

こうしたトラブルが発生した際も、保険証を持っていればすぐに解決できる。

従来の保険証は、保険資格確認に必要な情報がすべて記載されているからだ。

従来の保険証の発行停止がすぐそこまで来ているのに、マイナ保険証のトラブルは、減るどころか一年前の前回調査より10%も増えている。

老若男女、すべての人が安心して保険診療を受けられるためにも、健康保険証の併存、存続を望む。

参照元∶Yahoo!ニュース