韓流ブームの影響も?「パーカー制服」がZ世代にウケるワケ

韓国の風景を撮影した写真

ハーフパンツ制服に続き、全国で増加中の「パーカー制服」。

Z世代の心をつかむ“令和の新スタイル”は、学校側にも“令和ならでは”の導入理由があった。

朝の冷え込みが厳しくなってきた今日この頃。

福岡市にある『精華女子高校』の登校風景を見ると、ブレザーの下にパーカー!ブレザーの代わりにパーカー!セーターやカーディガンではなく、パーカーを着ている生徒ばかりだ。

まさかみんな校則違反?かと思いきや、パーカーが制服だ。

精華女子高校では、胸に校章のワッペンがついたパーカーを2年前から制服に導入。

その理由を聞いてみると…

牧野美佐紀先生:「コートだと重かったり、かさばったりして結果着ないで、風邪をひく。上手に自分で着まわせるようなアイテムがパーカーではないかなと」

冬は大事な試験が多い季節。

それなのに、オシャレのためにコートを着ない生徒もいるとのことで、防寒着として目を付けたのがパーカーだった。

インナー、アウター両方で使えて、動きやすいので授業中や部活動でもラク。

汚れたらすぐに洗えるのもいいと、生徒のほぼ100%が使っているという。

『菅公学生服』によると、「パーカーを採用する学校は、ここ2、3年で増えてきた」とのことで、全国で「パーカー制服」が増加中。

私立はもちろん公立の学校でも採用し始めている。

その背景には、防寒対策だけではない“令和らしい理由”もあった。

東京・品川にある『青陵高校』に導入した理由を聞いてみると…

青田泰明校長(45):「いろんな組み合わせで楽しんでもらいたい。着崩して構わないし、決まった着方だけではなくて、いろんな選択肢の中で自分で考える。そういった子供たちの楽しみを作ってあげたい」

いまや制服にも”自由”が求められる時代。

ならいっそ私服の方がいいのでは?と、生徒に聞いてみると、「制服ならではの良さ」があるんだとか。

2年男子:「制服でしか作れない思い出があると思う」

2年女子:「休日と同じ私服だとオンオフの切り替えがつかないし、気持ちが上がらない時も制服に種類があれば、切り替えて授業に挑める」

あえて制服にこだわる理由は、学校側にも。

青田泰明校長(45):「規律を遵守するための訓練とか、あと一つは防犯。学校の中にいる人が、本校の生徒なのかどうかわかる」

Z世代はパーカー派?カーディガン派?かつて高校生だった先輩方に話を聞くと、「よく着てたのはメンズのカーディガン」(30代女性)だったり、「ラルフローレンのカーディガンが憧れだった」(30代女性)と、JKの定番アイテムはカーディガンだった。

では、現役中高生の新定番は「パーカー」「カーディガン」「セーター」のうちどれなのか?

街で調査してみた。

高2女子:「カーディガンしか勝たん」、高2女子:「カーディガンは制服ならではって感じ。JKだから(笑)」と、今でもカーディガンは人気ですが、一方で「パーカーは羽織ってすぐ出やすい」(高1女子)、「スカートとパーカーを合わせると可愛い。可愛いは正義」(高3女子)と、パーカー派の声も多く聞かれた。

中高生59人に聞いた結果、「パーカー」26票、「カーディガン」24票、「セーター」9票で、僅差でパーカーが1位。

ちなみに、パーカーを選んだ学生で多かったのが…中3女子:「ゆるゆるでだぼだぼとかのパーカーが韓国っぽい」

高3女子:「韓国ドラマで着てるから、可愛いなと思って流行ったりとか全然あると思う」

海外ドラマや少女漫画のキャラクターたちがパーカーと制服を合わせている姿が、新たな憧れとなっているようだ。

参照元∶Yahoo!ニュース