政府、半導体や先端電子部品8件に1000億円支援 SiCパワー半導体など
武藤容治経済産業相は29日、経済安全保障推進法に基づき、半導体と先端電子部品の安定供給確保に関する計画を8件認定し、最大1000億円支援することを明らかにした。
閣議後会見で述べた。
認定された案件には、富士電機 とデンソーによるSiCパワー半導体に関する投資が含まれている。
事業総額は2116億円で最大助成額は705億円となる。
武藤経産相は「電気自動車の普及に伴い市場拡大が見込まれるSiCパワー半導体の計画が含まれる。生産拠点を集約することでシェア上位の欧米企業並みの供給能力の確保を目指す」と述べた。
富士電機の松本工場への生産集約により、投資総額の低減と人員の有効活用を図る。
このほか、東洋合成工業の感光材・ポリマ―、高純度溶剤に70億円、電子部品では村田製作所のBAWフィルタに54億円などが入っている。
昨年度の補正予算からの拠出となる。
トランプ次期米大統領が中国からのほぼすべての輸入品に10%、カナダやメキシコについては25%の追加関税を課す考えを示したことについて「現時点で予断を持ったコメントは控える」としたうえで「米国や各国の動向が日本企業に及ぼす影響を注視する」との姿勢を示した。
そのうえで「日本の国益に資する形で日米の経済関係を深化・発展させることが重要。次期政権でも緊密に意思疎通を図っていくことに変わりはない」と述べた。
参照元∶REUTERS(ロイター)