東京23区ではマグロより高い 『タコ高騰』漁獲量少なく例年より高値に 名古屋では創業時から“倍の値段”のたこ焼き老舗も
たこ焼きには欠かせない「タコ」の価格が高騰している。
名古屋市瑞穂区の「たこ焼き三丁目」は、創業50年以上の老舗だ。
名古屋風のしょうゆベースの生地に、キャベツ、天かす、魚粉などが入った具だくさんのたこ焼きが自慢。
客:「おしょうゆの味がいいね。(通って)40~50年になると思う」
別の客:「たこ焼きを20個、お昼ご飯用です。昔から好きで利用している」
開店当初は1個30円だったたこ焼きは段階的に値上げし、1年半前には倍の60円に。
最大の要因はタコの高騰だ。
たこ焼き三丁目の杉浦聡さん:「(仕入れ値が)倍ぐらいには上がっていると思うんですけど。(仕入れ先で)『タコは入っていない』って言われる時も」
10年前は10キロあたりおよそ7000円で仕入れていたのが、今では倍以上の1万5000円ほどだ。
杉浦さん夫婦:「タコを小さくするか…そんなことできないもんね。それしたらお客さん逃げちゃうかもしれないしな」
名古屋風たこ焼きに欠かせないキャベツや、包装紙も値上がりしているが、それでも主役のタコは譲れない。
杉浦聡さん:「ものって(値上げした)1年半前よりもっと今は上がっているじゃないですか。(価格を)本当は上げたいですけど上げられない状態ですね。もし自分が客だったら回数を減らそうとか」
タコの産地、愛知県の知多半島。
市場には地元でとれた新鮮な海の幸が並ぶ。
1週間前に伊勢湾で獲れた新鮮なタコがあった。
市場には新鮮な海の幸を買い求めるお客さんの姿あったが、価格は例年より3割から5割ほど高めだ。
客:「特にタコが大好きなんですよ。お正月の準備もあって、タコを買いに来ました。4匹ですね、1万1000円です。昔より高い」
別の客:「一回り見てから考えようかなと。欲しいは欲しいですよ、もちろん」
2024年は例年に比べて、タコの獲れる量が減っていて、価格が高くなっているという。
総務省の調査によると、東京都23区のタコの小売価格は10年前のおよそ2倍に上昇し、2024年10月の時点でマグロを上回る高値になっている。
伊勢湾などで獲れた海産物が集まる、南知多町の片名(かたな)漁港では、日間賀島でこの日に獲れたばかりのタコも水揚げされていた。
タコの漁獲量が減っていることから、この日のセリでも1.8キロのタコが例年より高値で競り落とされた。
漁師:「年々少なくなってきているね。去年も少なかったけど、今年も少なめという感じ。サイズ感はあまり変わらないけど、大きいのはやっぱり少ない。環境の変化が大きいので、そこは仕方がない。これを受け入れてやっていかないと」
参照元∶Yahoo!ニュース