薬不足が深刻で入荷“1か月待ち”も インフル・マイコプラズマなどが感染増加するなかで コロナ新変異株「XEC」日本でも感染拡大

処方箋を受け取っている人

激しい寒暖差のなかで心配なのが体調管理だが、薬不足が深刻化している。

インフルエンザやマイコプラズマ肺炎などの患者が増加傾向となるなか、1か月待っても入荷されない薬も出ている。

21日、千葉県の柏市内の「柏みんなクリニック」には、“風邪”の症状を訴え、患者が絶えずやって来る。

「すごく急に寒いから最近。(寝相が悪くて)布団かぶって寝るってことがないので、それも合わせて寝冷えしたのか、鼻風邪みたいなのをひいているのかなと」

「今、季節の変わり目、一気に冬になってきた影響あるかも」

柏みんなクリニック 石川携院長「寒くなって、特に乾燥もしてきたので、かなり感染症が流行ってきたなと。インフル、コロナ、マイコプラズマ、どちらも衰え知らず、まだまだ増えてきているなと」

国立感染症研究所によれば、インフルエンザやマイコプラズマ肺炎の患者が増加傾向となっている。

これから冬本番を迎える中、石川医師の頭を悩ませているのが、「薬不足」の問題だ。

柏みんなクリニック 石川携院長「咳止め・たん切りの薬・熱の薬、恐らく足りなくなるだろうなとは予想している」

薬剤師「血圧の薬が7錠不足しております。入荷が明日以降を予定しているので、またご来局いただいてもよろしでしょうか」

患者「あ…はい」

既に薬が不足していた。

どれくらい足りていないかというと・・・

有明ファミリー薬局 薬剤師 小林和正さん「赤い文字で『出荷調整中』と書いてある薬がなかなか入りずらい薬なのですが、全部『出荷調整中』になっていまして。11月13日に注文しているにもかかわらず、まだ入っていない薬」

中には、1か月近く待っても入荷されない薬もある。

有明ファミリー薬局 薬剤師 小林和正さん「ざっくりだが、咳止めでいうと、1か月あたり100人~200人分くらい足りない」

この日も、在庫不足で処方された薬が渡せず、病院へ電話する小林さん。

有明ファミリー薬局 薬剤師 小林和正さん「咳止めのお薬が全く入らない状況でして、別のお薬の『メジコン錠』あるいは『クロフェドリンS配合錠』に変更したいのですが…フスコデをメジコンに変更ですね。ありがとうございます」

こうした電話を1日10件以上かける日が続いているという。

有明ファミリー薬局 薬剤師 小林和正さん「これからの季節、12月にかけて患者数は増える見込みがある。薬が不足してしまうという状況はより深刻になると想定される」

こうした中、新型コロナウイルス、オミクロン株の新たな変異株「XEC」も心配される。

東京都では、コロナ患者の約3割で「XEC」の感染が確認されている。(10月28日~11月3日)

特徴について専門家は…

東京大学医科学研究所 佐藤佳教授「ウイルスに感染すると免疫を獲得するが『XEC』に対しては効きづらい。基本的に、今までの株に感染したどんな免疫も効かない。現状、(XECの)流行が広がりつつあるので、このままいくと今年の冬にかけての第12波で新型コロナの流行・感染の波が広がっていく」

参照元:Yahoo!ニュース