妊娠7か月の女性「震え止まらない」 優先席で高齢女性が叱責「そこの若い人立ち上がりなさい!」 問われるマナー
妊娠7か月の女性がバスの優先席に座っていたところ、向かい側の優先席に座る高齢女性に立つよう促されたという投稿がネット上で大きな議論を呼んでいる。
通勤途中だった女性は泣きながら降車し、震えが止まらない状態になった。
いったい、車内で何があったのだろうか。
投稿者のぱいん初マタ25w(@__pine95)さんに詳しい状況を聞いた。
「混んでるバスで優先席に座ってたら隣に座ってたおばあちゃんに、『そこの若い人立ち上がりなさい!!あなたみたいな若者が座るのおかしいのよ!!』て大きな声で怒られ続けて大泣きしながらバス降りた マークも付けてたし『妊娠してます』て言ったら不服そうだった、怖すぎた」
7日、ぱいんさんがXに悲痛な出来事を報告すると、ネット上は騒然。
「酷いなこれは…」
「せめて、妊娠してますってわかった時点で、あらごめんねの一言が欲しかったよね…」
「想像力足りなさすぎ」
「マタニティマークつけてても譲ってもらえないことの方が多いしもはや諦めてる」
「本人が言い返すのはやめた方がいいと思う。お腹蹴られたらマジでおわる」
「この方にこんな嫌なこと忘れるくらい幸せなことが沢山起こりますように!」など多くの声が挙がった。
ぱいんさんは続ける。
「もう会社行きたくない何の涙なのかわからない、震え止まらない前のおばあちゃんが大丈夫よ泣かないでって言ってくれて余計に泣けた、ありがとう」 つらい状況の中で、周囲の温かい言葉はほかにもあった。
「運転手さん?が『立つ必要ないんだぞ!!』て声荒げて言い返してくれました、7ヶ月なのでお腹で周りの方々も察して庇ってくれました あと少し産休まで頑張る!」
バスや電車の優先席は、高齢者や障がい者、妊婦、幼い子連れ、病気の人などが対象だ。
ぱいんさんは会社に行くため、バスに乗っていた。
妊娠7か月で、周りから見ても妊娠中と分かる体だ。
もちろん、マタニティーマークも付けていた。
「この日は午後通勤だったので、特にお年寄りが多かったのかもしれません。バスに乗る時は奥の席に移動すると降りるのも遅くなるし、段差が怖いのでなるべく手前に座るようにしています」
確かにバスの後方席は段差がある場合が多い。
つわりのぶり返しでバス酔いすることもあり、自身の体調を考慮した上で、優先席に着席していたと言う。
高齢女性に叱責されたことは思いもよらないことだった。
ぱいんさんは、女性の悪意は否定した。
「おばあちゃんのことを非難する言葉も多数寄せられてますが、おばあちゃんは若い人や外国人が優先席と理解せず座っていて必要な人が利用できない、老人や子どもが転げそうになっている、かわいそうだ、という主張をしていました。本来私のような立場の人を守るために声を上げてくれたと思っていますが、私も妊娠7か月で体調も悪かったため驚いて投稿してしまいました」
注意はするほうも勇気が必要だ。
混雑の中、マタニティーマークに気づいていなかった可能性もある。
一方で、相手を泣かせてしまうような激しい言い方や妊婦と気づいた後にフォローのない様子は思いやりに欠ける印象を与える。
ネット上では優先席を巡るマナーが物議を醸すことは少なくない。
妊婦はもちろん、外見では分かりにくいヘルプマーク対象者の悲痛な声も上がっている。
妊娠して以来、ぱいんさんは、優先席に対する見方が変わったと言う。
「私は妊婦になってからこんなにも優先席は譲られないものであり、イヤホンをつけてスマホに夢中で気付かない方や明らかに譲る気がない方、旅行の外国人などが目立つことに気付きました。電車でマークを付けて優先席の目の前で大きなお腹で立っていても譲られることのほうが少ないです。大体マークを一目見た後に寝られます。しかし、夫といると不思議と譲ってもらえることが多く、女性1人で優先席に座ったり配慮していただけるケースは少ないのかも、と思いました。また、分かりづらいだけで疲れていたり生理だったりけがをしていたり、不調を抱えている方の可能性もあるため、私は譲ってもらえなくても何か事情があるのだろう、と思うようにしています」
さらに「妊婦だから優遇してほしいというわけではなく、必要な方が気持ちよく座れる、譲り合いや気遣いの心が当たり前の社会になってくれるといいな」と続けた。
投稿は反響を呼び、女性から応援の声も相次いだ。
ぱいんさんは「マタニティマークの存在や、お腹が大きくなくても妊婦はつわりなど体調が変化しやすいこと、転倒のリスクがあるためなるべく座ったほうがいいことがもっと周知されるといいなと思います。私自身もさっきまで元気だったのに満員電車でお腹を圧迫されて気分が悪くなったり、急停車や揺れでヒヤッとしたこと、初期のお腹が目立たない頃に急に血圧が下がったのか足を動かせなくなる、などいろいろと不安になることがありました。自分の身とお腹の赤ちゃんを守れるのは自分自身なので、若いのにと思われるかもしれませんが、なるべく座るように妊婦の方々にも言いたいです(立った方が楽な人もいらっしゃいますが)」と結んだ。
参照元∶Yahoo!ニュース