中国半導体製造SMIC、供給過剰の長期化警告 事業拡大に慎重
中国の半導体受託製造(ファウンドリー)最大手、中芯国際集成電路製造は8日、ノードチップの生産能力過剰は2025年まで続くと警告し、新たな生産能力増強に慎重な姿勢を示した。
趙海軍・共同最高経営責任者(CEO)は第3・四半期決算説明会で「業界の稼働率は70%前後と、最適水準である85%を大きく下回っており、大幅な生産能力過剰を示唆している。状況は、さらに悪化することはないにせよ、大幅に改善することもないだろう」と述べた。
同日発表された第3・四半期の売上高は34%増の21億7000万ドルで、LSEGが集計した市場予想の22億ドルとほぼ一致した。
大幅増収の理由として、中国政府が国産化推進政策を打ち出した結果、顧客がチップ生産を国内メーカーに移していることを挙げた。
ただし趙CEOは、国内サプライヤーが既に市場のかなりの部分を獲得していることから、こうした傾向は25年には鈍化するとの見方を示した。
純利益は80%増の1億4880万ドルと、予想の1億9971万ドルに届かなかった。
参照元:REUTERS(ロイター)