スイス中銀、12月追加利下げは確定してない 環境次第
スイス国立銀行(中央銀行)のマーティン副総裁は、12月の追加利下げが確定してないとの見方を示した。
11日付のスイス紙ルタンがインタビューの内容を伝えた。
中銀は9月の前回会合で追加利下げの用意があると表明。
マーティン氏とシュレーゲル総裁はこれまで、利下げを継続して最終的に金利をマイナス領域に引き下げることを検討する可能性もあると述べている。
中銀は今年3回利下げしており、市場は12月12日の次回会合で政策金利が現在の1%から少なくとも0.25%ポイント引き下げられると予想している。
インフレ率は10月に0.6%と、3年余りぶりの水準に抑え込まれて利下げが可能となっている。
ただ、マーティン氏は「中銀が見通しに関する情報発信で自らを縛るのは得策ではない。現在から次の決定までに発信した内容が無効になるような状況の変化があるかもしれない」と説明。
中銀は将来取る行動に「全くコミットしていない」とし、「全ては12月に検証する際の環境次第だ」と語った。
通貨フランについては他国とのインフレ率の差から名目ベースでは長期的に上昇すると予想。
ただ、物価要因を除く実質ベースではこれまでの上昇が限定的で、今年のフラン高は特に意外でも問題あるものでもなかったとの認識を示した。
参照元:REUTERS(ロイター)