大阪府警の42歳巡査部長を懲戒免職 特殊詐欺被害品の電子マネー80万円分を不正チャージか

大阪府県の外観を撮影した画像

大阪府警は7日、特殊詐欺事件の被害品の電子マネーを不正にチャージしたとして、42歳の巡査部長の男を書類送検したうえで、懲戒免職処分にしたと発表した。

書類送検されたのは、府警本部刑事部特殊詐欺捜査課の岸野浩史巡査部長(42)。

府警によると、岸野巡査部長は茨木署の刑事課に所属していた去年12月から今年2月の間に、特殊詐欺の被害にあった60代~70代の男女2人のアップル社の電子マネーのカード80万円分を不正にチャージした疑いがもたれている。

岸野巡査部長は今年3月、うち1000円ほどをスマホゲームに使っていたという。

電子マネーは、カードに記載された番号をネット上で入力することで利用できる仕組みで、被害者は騙されて購入したカードの番号を犯人に伝えていたが、実際には使われていないものがあり、巡査部長はそうしたカードの画像などから自身のスマートフォンで番号を読み取って不正利用していたという。

別の警察官が被害者のカードを照会していたところ、岸野巡査部長が不正利用した形跡があったことから事件が発覚した。

すでに被害者には全額弁済していて、岸野巡査部長は任意の調べに対し、「(カードの残高)確認のためにスマホをかざしたら、チャージされてしまった。犯人に渡るのが阻止できればいいと思ってやった。何とかお金を返そうとはしていた」などと容疑を一部否認する一方で、「被害者に対して本当に申し訳ないことをした。警察官としての自覚が足りなかった」と反省しているという。

府警は同日付で岸野巡査部長を懲戒免職処分とした。

大阪府警の津川浩徳監察室長は「警察に対する信用を著しく失墜させる事案であり、誠に遺憾であります。 今後、職員に対する指導教養を徹底し、再発防止に努めてまいります」とコメントしている。

参照元:Yahoo!ニュース