「頭が痛くて割れそう!」耳から出てきたモノに仰天 10年間綿棒でキレイにしていたのに 耳鼻科医「同じ症状の患者さん多い」

耳かきしている女性をイメージした画像

10年くらいお風呂上がりに綿棒で耳をぐりぐりする生活を続けていたカニカマ侍さん(@favourite_shirts)。

耳かきで耳掃除しても何も出ないため「耳はきれいな状態なんだろう」と思っていたのに、突然の激痛に見舞われて…。

「耳掃除は医学的には不必要かつ危険な行為」と「日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会」のサイトでも記され、各耳鼻科医が警鐘を鳴らしているが、なかなかやめられない人も。

まさに耳掃除から思わぬ事態に陥ったカニカマ侍さんと、耳鼻咽喉科専門医のとむせんさん(@tomtom_e_n_t)に対処法などについて取材した。

突然右耳の中に違和感が出て、ミシミシ痛く、時間の経過とともに耳というより頭右半分が激痛で、何も考えられないほどの痛みに襲われたカニカマ侍さん。

「これはやばい」と近所の耳鼻科へ駆け込んだところ、「耳垢がカッチカチになって詰まってる。そのままでは取ることもできないので、耳垢を柔らかくする薬を家で入れて明日また来て」と言われ、仕事をしながら何度か耳の中に液体の薬を入れ、翌日再度耳鼻科へ。

耳垢がふやけて取れる状態になっていたため、吸引器でゴゴゴゴっと吸い出してもらうと、木の根っこを砕いたような耳垢が大量に。

「こんなに沢山入ってたのか、人体の神秘だな」と感動するも、耳の痛みは「外耳炎」と診断され、耳の中の炎症を抑える薬を処方してもらったそう。

二度の吸引で元通りになったカニカマ侍さんに、状況を詳しく聞きました。

――さぞや痛かったのではと。久々に耳鼻科受診を?

前回耳鼻科を受診したのは、小学生の頃に中耳炎になったときなので、およそ40年ぶりです。

――耳が痛くなる前に何か身体に変化は?

まったくの無症状でした。聞こえづらさも無かったです。

ある日突然「耳の中が痛い…」から激しい頭痛になり恐怖でした。

頭の半分が割れると思いました。

――ちなみに何cmくらいまで耳に綿棒を?

1.5センチくらい入れていたかと思います。

綿棒は無印良品のものを気に入って使っておりました。

100円ショップのものに比べて芯が丈夫で折れ曲がりにくいです。

――推し綿棒があるほど耳掃除は生活の一コマだったのですね。そして耳垢を取るためにまずは点耳薬を入れたと。どんな感じでしたか?

自宅で耳にさして5分くらい置き、出てきた水分をティッシュで拭き取るという方法で、これを数時間おきに1日に3回程度行いました。

耳の中が常に湿っている状態で、ふやけた耳垢によって耳が詰まっている感覚がありました。

点耳薬による痛みはありませんでしたが、音は聞こえづらくなりました。

プールで耳に水が入って出た後の感じに似ています。

日常生活はいつも通りに送っておりました。

ーー吸引は二度も?

一度吸引してもらってからも耳に薬が入った状態はいまいち聞こえづらく「静かな世界」でした。

その後にもう一度吸引してもらうと聞こえづらさも解消して、炎症もおさまり、聴力検査も何の問題もありませんでした。

――すぐに治癒されて良かったです。その後、綿棒での耳掃除は?

治療以降、綿棒を耳に入れることは一切しておりません。

入れてしまったら奥をぐりぐりしたくなってしまい、きっとまた耳垢を押し込んでしまうという心配があるのでやめました。

風呂上がりなど、耳の中がムズムズする感覚がありますが、慣れました。

――同じような症状になった方からなど、様々なコメントが書き込まれていました。

「自分も長年綿棒で耳掃除をしている」といったお声や、ご家族の方が外耳炎になったご経験、医療従事者の方からのアドバイスなど、様々なご意見をいただきました。

注意喚起というより、日常生活の一コマとして投稿したので、あまり危機感を持って受け止められはしなかったのかなという印象です。

ただ、命に関わることは少ないかもしれませんが、耳は大事な器官です。

丁寧に扱うことの大切さが、少しでも多くの方に伝わっていたら良いなと思います。

そして、今回の症状を受けて、耳鼻咽喉科専門医のとむせんさん(@tomtom_e_n_t)に、耳掃除に関して尋ねました。

――耳掃除についてはその賛否がSNS上でも度々話題になりますが、とむせんさんのお考えは?

耳掃除は基本的にしなくてよいです。

耳には「自浄作用」があり、耳の奥の方から耳垢を外に出してくれる機能があります。

耳掃除を頻繁に続けるとせっかく外に出ようとしてきた耳垢を奥に押し込んでしまう可能性が高まります。

その結果、自力で取れないほどの耳垢になることがあります。

――どうしてもかゆい時や、お風呂やプールで水が入ってしまった場合は?

水が入ってしまった場合は、タオルで手前を拭ったり、綿棒をそっと入れて水を吸収させてもよいかもしれません。

水が耳に入っても奥に鼓膜があるので特別気にすることはなく、自然乾燥するのでそのままでよいです。

時々水が入った影響で耳垢が湿り、聞こえづらさを感じる方もいます。

そういった症状が出る際は耳鼻科受診をされてください。

――今回のように、耳の中を触りすぎることが外耳炎のきっかけに?

耳を綿棒や耳かきで刺激することで外耳炎になります。

耳かきの頻度が高いと外耳炎を引き起こす可能性が高まると思います。

これを長年繰り返していると外耳道癌になることもあるので注意が必要です。

――外耳炎では、耳の痛みや炎症、頭痛の他にも何か症状が?

耳から膿が出る耳漏という症状やかゆみが出ることがあります。

あとは、外耳道が腫れて、聞こえづらさを訴える方もいます。

――実際に臨床の現場でも耳掃除をしすぎて耳垢が奥にたまっている、外耳炎を発症されているといった患者さんはいらっしゃるのですか?

多くいらっしゃいます。

特に開業医の先生では毎日経験されるかと思われます。

――耳掃除をするための道具も綿棒や竹製耳かき、光る耳かきなど多様なものがありますが、そのリスクは?

どれを使っても外耳炎を発症したり、耳垢を奥に追いやってしまうリスクはあると思います。

最近のものでは、内部を観察しながら耳垢が取れるようなものもありますが、操作に慣れていなければ外耳道を傷つける可能性も十分にあります。

また、耳掃除をしている際に子供がぶつかってきたりして外耳道を傷つけてしまっていたり、鼓膜を破ってしまうこともあります。

耳掃除にはやはり耳鼻科受診が最も安全だと思います。

参照元:Yahoo!ニュース