宮城県産生食用カキの出荷始まる 高水温で1カ月遅れ

生食用の牡蠣を撮影した画像

今季の宮城県産生食用カキの出荷が28日、始まった。

高水温の影響で成育が遅れ、昨季に続き県が指針とする解禁日(9月29日)から約1カ月遅れのスタートとなった。

石巻市の万石浦鮮かき処理場では28日朝から、生産者ら約130人が手際良く殻を外し、むき身にしていった。

記録的な猛暑の影響で、県漁協石巻湾支所の昨季の生産量は約120トンで例年の半分ほど。

今年は夏場の水温が昨年を下回ったが、現在も漁場周辺は19度前後と昨年より2度、例年より4度高いという。

同支所かき部会長の丹野芳広さん(60)は「待ったかいがあり、自信を持って出荷できるカキになった。今季は(同支所で)200トンを目指す」と話した。

石巻総合支所で同日、初入札があり、10キロ当たりの平均価格は昨季の初入札より約1万円高い約4万2000円で、最高値は4万7000円だった。

県漁協かき部会長の阿部輝喜さん(46)は「1カ月延期して心配したが、良いカキが出荷できてほっとした。もう少し水温が低くなれば身入りが良くなる。おいしい宮城のカキを待っていてほしい」と語った。

県全体では来年6月までに約920トンの生産を見込む。

参照元:Yahoo!ニュース