袴田巌さんの無罪確定へ、検察が控訴断念方針 判決覆すの困難と判断

裁判所を撮影した写真

1966年に静岡県のみそ製造会社の専務一家4人を殺害したとして、強盗殺人罪などで死刑が確定した袴田巌さん(88)を無罪とした再審判決について、検察当局が、控訴を断念する方針を固めたことが関係者への取材でわかった。

検察が控訴する権利(上訴権)を放棄するか、控訴期限の10日を過ぎれば、袴田さんの無罪が確定する。

今年9月26日の再審判決は、「自白」の調書や犯行着衣とされた「5点の衣類」など三つの証拠を、捜査機関による「捏造(ねつぞう)」と認定。

一連の司法判断の中で、とりわけ捜査機関に厳しい内容だった。

関係者によると、検察内では、捏造認定に反発があり、控訴も視野に検討していた。

だが、再審請求審に続き再審公判でも検察の主張が退けられ、控訴しても無罪を覆すのは困難だと判断したとみられる。

参照元∶Yahoo!ニュース