雨戸を閉めたら“コウモリ”発見!部屋侵入に大量のふん被害、感染症の恐れも 「コウモリは1㎝の隙間があれば、通ることができる」見つけたら害獣駆除会社へ連絡を
台風10号による大雨の裏で、思わぬ事態が起きていた。
名古屋の駆除業者に相次いだのは、「自宅でコウモリを見つけた」という問い合わせ。
台風が近づくにつれて、増えていったというコウモリ駆除の相談。
一体、東海エリアで何が起きているのだろうか。
岐阜県各務原市。
築5年ほどの真新しい一軒家を訪れていたのは、害獣駆除会社『がいじゅうZERO』のスタッフ。]
「今回台風というので、(窓の)シャッターを下げたときなんですけど、上から“コウモリ”が2匹、バッと部屋の中に入って、それであたふたしていた」と話すのはこの家の住人。
台風が近づいてきた先週、久しぶりに雨戸のシャッターを閉めると、その隙間からコウモリが飛び出してきたという。
部屋に侵入したのは、アブラコウモリと呼ばれる種類。
体長は約5㎝、羽を広げれば15㎝ほどの大きさになります。
「この辺も拭いたんですけど、ふんがいっぱいあって…」と、窓のシャッターを指しながら説明をする住人。
見てみると窓のサッシには、今もフンが残っている状態だ。
年間約2,000件の害獣の相談を受けている『がいじゅうZERO』。
同会社の岩永和真さんは、「コウモリは静かなところが好きなんで、ずっと使っていないシャッターとかだと、そこに住んで(シャッターを)下ろしたときに、ふんが落ちてきて、そこで気付く方が多くて、問い合わせも今年は増えているのが現状です」と話す。
今年8月末、台風10号の影響で大雨となった東海エリア。
『がいじゅうZERO』によると、8月のコウモリの相談件数の半数近くが、8月23日からの10日間に集中したそうだ。
SNSでも、「台風の対策で家のシャッター閉めてたら、コウモリさんが3匹落ちてきてびっくりした」、「普段閉めないシャッターを台風で閉めたら、コウモリが飛び込んできてパニックに」など投稿が。
なかには、雨戸の隙間に隠れていたコウモリが、家の中に入ってきたという人も。
こちらのお宅では5匹もいたそうだ。
『がいじゅうZERO』岩永さん曰く、「シャッターの中で30匹ぐらいいることが結構あるんで、多いと50匹ぐらいで集団で生活する」というコウモリ。
また、今回の相談者とは別の住宅で、過去に雨戸のシャッターにコウモリが嫌がる成分の入ったスプレーを吹きかけたときには、10秒ほどすると、シャッターの隙間からたくさんのコウモリが出てくるのが確認された。
その侵入経路は、窓と窓のサッシにある“わずかな隙間”。
コウモリは1㎝の隙間があれば、通ることができるといわれている。
そこで今回、相談者の自宅ではファイバースコープを使って、自宅の開けてあるシャッターの中を確認。
中の映像を見ながら、「シャッターが(台風で)閉まっていた影響で、コウモリの姿は見えないですね」と、岩永さんが状況を話す。
続けて、「この辺の所に座っていることが多いんですけど、今の現状としてはいないですね」と相談者に報告した。
しかし、“帰巣本能”があるといわれているコウモリ
今はいなくなっていても、同じ巣に帰ろうとする習性が備わっているため、油断は禁物だ。
実は今年は台風だけでなく、“暑さ”の影響でもコウモリ被害の相談が増加。
『がいじゅうZERO』の竹之内純子さんは、その理由について、「暑いから故に涼しいところを求めて、家に入っているかもしれないですよね。それがシャッターだったりとか、家の屋根裏だったりとか。1センチしかない隙間に、日陰を求めているのかもしれないです」と予想する。
今回、相談を受けた住宅は、コウモリの嫌がるスプレーを吹きかけ、後日、隙間の目張りなどの対策を実施。
住人は、「小さい娘がいるんで、衛生面もそうですし、見たらすごい量のふんなので。全部不安というか、きたないというか。きれいな家に戻りたいですね」と心境を語った。
『がいじゅうZERO』によると、コウモリは「鳥獣保護法」によって、許可無く、捕獲・駆除をすることができないという。
しかし、コウモリのふん・尿には、ヒトプラズマ種というカビやウイルスなどが含まれており、放置しておくと、感染症のおそれも。
さらに、コウモリは夜行性。
夜は“羽の音”などによる、騒音被害に悩まされる可能性もある。
自宅にコウモリが住み着いているのを気づいたら、駆除業者などに相談してほしいという。
参照元:Yahoo!ニュース