“チョコレートショック” 値上げ相次ぐ カカオ高騰で

チョコレートを食べている人

9月もチョコレートの値上げが相次ぎ“チョコレートショック”ともいえる状況になっている。

街から困惑の声が聞かれた。

買い物にきた人「安いところを探して買っている。ちょこちょこちょこちょこ(値段を)上げていくのが、あんまり」

電卓とにらめっこしながら商品を選んでいた人は、買い物にきた人「会社でお客様にお出しする用に購入した。予算が決められているので、その中で買わなくてはいけないので、計算しながらやっていました。いま来てみて、ちょっと量買えなくなったなと」 しかし、今後も…

二木の菓子アメ横ビック館 平野和幸店長「(棚の)ほとんど全部と言っていいくらい、値上がりする予定」

もはや、“チョコレートショック”と言ってもいいほど。

いま、チョコレート菓子は軒並み値上げラッシュとなっている。

ロッテはコアラのマーチやパイの実などを8月出荷分から順次値上げしている。

森永も9月2日出荷分から、ダースや小枝などの菓子の価格改定を行った。

明治は、10月からチョコレート・スナックの価格改定や内容量変更を行う商品が、合計で102品となっている。

さらに、チロルチョコやブラックサンダーなど、手軽に安価で買える商品にも値上げの波が押し寄せている。

飲食業(50代)「秋がちょっと涼しくなって、チョコがたくさん買いたくなる時期がくるのに、ますます上がるのはちょっと経済的に厳しい」

多くのメーカーが語る値上げの要因の1つとなっているのは、原料となっているカカオ豆の高騰だ。

主な原産国となっている西アフリカの天候不良などで、カカオ豆が記録的な不作となっている。

ニューヨーク市場での取引価格は、4月に1トンあたり1万2000ドルを超えた。

それから少し落ち着いたとはいえ、8月は1年前と比べて3倍近く上がったまま。

カカオ豆を輸入している商社によると、短期間に供給が回復できる見込みは全く立っていなく、少なくともあと1年はこの高騰が継続しそうな状況だという。

主婦(20代)「ほかのお菓子を減らして、チョコは好きなので、節約してチョコは買い続けます」

大学生(10代)「値上がりするのは嫌だけど、チョコがないと生きていけないから買います」

葛藤しながらも“買う”選択をする街の声が聞かれた。

高騰による悩みは、洋菓子店でも…。

アーモンド洋菓子店 米田幸介店長「ずっと耐え続けてきましたけど、それでもやっぱり厳しいものは厳しい」

この店では、チョコレートの全商品を8月、3年ぶりに値上げしたといいます。ただ、仕入れ価格は今後もさらに上がり続ける見込みだ。

アーモンド洋菓子店 米田幸介店長「業者さんから電話かかってくるたびに、ちょっと心臓が痛い。値上げの話じゃなければ“あーよかった”という。いやー、きついですよ。大丈夫ではないですけど、なんとかやりきっていくしかない」

8月から値上げを行った板チョコレート。

ロッテマーケティング本部 田中瑛美子さん「板チョコレートを厚み110%アップしました」

口にしたときの満足感を生むために、内容量はそのままで、チョコレートを厚くしたという。

最大で、5ミリから5.5ミリにアップしている。

記者「厚みがあるので、かじったときの食べ応えが違います」

目指している、ちょこっとの幸せ。

長引く“チョコレートショック”を乗り切るため、さまざまな努力がいまも続けられています。

参照元∶Yahoo!ニュース