【21歳差夫婦】妻の連れ子は夫と9歳差 夫婦の子を持てない、ママ友からの陰口 葛藤のなか背中を押した両親と息子の言葉

年の差カップルをイメージしたフィギュア

昨今、YouTubeやSNS界隈で注目されている年の差カップル。

6年間の交際を経て、結婚に至った妻・えみさん(52歳)と夫・かいさん(31歳)の21歳差夫婦もそのひと組。

結婚に至るまでの苦悩や結婚生活後の日常を公開しているYouTube『若埜ん家(わかのんち)ちゃんねる』 (@wakanodisney)は、10.3万人の登録者数を獲得するほどの人気を集めている。

職場恋愛が始まった経緯から夫の両親への思い、そして、夫と9歳差の息子を持つシンママとしての葛藤とは?

今から4年前の2020年8月24日、役所に入籍届を提出したその日から、YouTubeでの動画配信をスタートさせた『若埜ん家(わかのんち)ちゃんねる』のえみさん(52歳)とかいさん(31歳)。

「何度も別れ話が出た」という山あり谷ありの6年間の交際を経て、新たな一歩を踏み出した2人の動画には、「絶対に幸せになってもらいたい」「勇気をもらった」「年齢って関係ないんだなと思った」など多数の応援コメントが寄せられている。

2人が出会ったのは、今から10年前。

かいさんが就職した工場の上司がえみさんだった

かいさん21歳、えみさん42歳の時だった。

【かい】少し離れていてマスクもしているし、目も合っていない状態でしたけど、ひと目見た瞬間にビビッと来て、「この人と付き合いたい!」と思いました。

【えみ】私は、若い子が入ってきて頼もしいと思う一方で、自分の子どもとほとんど同年代だったので、親目線で「お母さんが教えたろう」っていう気持ちでした(笑)。

――そこからどのように距離が縮まっていったのですか?

【かい】僕は人見知りだったので、まずは職場の先輩から情報収集しました。26歳くらいかなと思っていたのですが、実際は42歳で…でもまったく気になりませんでした。一目ぼれして以降、上司として差配する姿とか、年上にも年下にも気遣ってうまく接する姿を見ているうちに、ますます好きになって。むしろ「絶対、この人がほしい」と思うようになっていました。シングルマザーと聞いたので、「アプローチするしかない!」と思い、控えめに断られ続けてもめげずに誘い続けました(笑)。

――えみさんはどんな気持ちでしたか?

【えみ】まずは、21歳も下の人からのアプローチってありえないですよね。私からしたら、そういうのって小柳ルミ子さんとか芸能界の話でしかないと思っていたので。自分にそんなことが起きるなんて想像できなかったし、絶対からかわれていると思ったんです。デートに誘われて行ってみたら、「ほんまに来たで」って笑われるんじゃないか、みたいな…。本当にそれくらいの疑いがあったので、なかなか彼が本気であることには気づけませんでした。

――えみさんの気持ちに変化が起きたのは?

【えみ】出会った年のお盆休み期間中のことでした。私は子どもと出かけたり、毎日充実して過ごしていたんですけど、かいくんから「何してる?」「俺はどこにも行けていないんだけど、俺を外に連れ出してくれへんかな?」ってLINEが入って。自分が休みを満喫していた分なんだか可哀想になったのと、「仕事のことで悩んでいるのかな?」と、上司としても心配になって、出かける約束をしたのがきっかけでした。でも、職場とかけ離れた空間で制服を着ていない彼と会って、上司と部下のような会話は一切なくて。21歳も年の差があってもこんなに普通に話せるんやって本当に驚いたし、2人の間に年の差は存在しないなと感じて、そこから気持ちが変化しました。でも、すぐには交際には踏み切れませんでした。

――それはなぜ?

【えみ】やはり、子どものことが大きかったです。私は自分の責任で離婚したのだし、自分の親に迷惑をかけるのも嫌だったので、成人するまでは子どもを一番に考えて、一人でしっかり育てると決めてがむしゃらに走っていましたから。かいくんはそれも理解してくれたうえで、子どもが巣立った後も見据えて「一緒にいたい」と言ってくれましたが、私はなかなか踏み出す勇気が持てませんでした。

――踏み出せたきっかけは?

【えみ】一番気がかりだった、当時中2の息子がきっかけでした。息子とかいくんは9歳差と、私よりもずっと年が近い。息子が「やめとき」と言ったら、好きな気持ちを断ち切ろうと思って話したところ、息子に「一回会ってみないとわからへん」と言われまして。3人で会った後、息子から「お母さんのことをめっちゃ好きって思ってくれてるんやったら、俺は関係ないから。お母さんの人生やしいいんじゃないの」と言われて、踏み出す決心をしました。

■6年のエンドレス葛藤、ママ友からは「いい年して」「考えられへん」の陰口

――6年間の交際期間中はいかがでしたか?

【えみ】私の葛藤はエンドレスでした。かいくんのご両親の気持ちを考えたら絶対賛成なんてできないと思ったし、結婚してもかいくんには子どもを持たせてあげられないだろうこと、21歳差であることはやっぱり私にはとても大きくて。付き合っていることを誰にも知られたくなかったし、別れを言い出したこともしょっ中でした。それに加えて、私たちが歩いているところを偶然見た子どもの同級生のお母さん方の恰好の標的になってしまって。「いい年して」とか「自分の子どもと同じような年の子と付き合うなんて考えられへん」と陰口を言われて、罪悪感がどんどん募っていきました。

――それでも結婚に踏み切れたのはなぜですか?

【えみ】6年間、2人でいろいろ話し合って同棲もしてみて、いろいろな犠牲を払ってでも一緒になりたいという覚悟が決まりました。それでもやっぱり、最後の最後まで私はかいくんのご両親のことがどうしても引っかかっていました。ですが、かいくんに「会ったこともないくせに、俺の両親をバカにするなよ」と言われて。その言葉を聞いた瞬間、私は逆に、同じ子を育てる親として、どんな親御さんなのか会わせてもらいたくなったんです。

――実際に会いに行ったんですよね。

【えみ】はい。初めてご両親にお会いして、2人で結婚のご報告をしました。この話をするといつも泣いてしまうんですけど…その日を境に、私は6年間背負ってきた罪悪感から一気に解放されて、なんの迷いもなく結婚に踏み切ることができました。

――ご両親からはどのような言葉があったのですか?

【えみ】手足が冷たくなるくらい緊張して伺ったのですが、お母さんは私のことを「えみちゃんでええな」って、アットホームに迎えてくださり、緊張をほぐすように話しかけてくださって。見た目はちょっと怖めなお父さんは、しばらくの沈黙の後、私に「6年間もうちの息子が入り浸って、本当はこちらから挨拶にいかなければいかんのにすみません」と言ってくださって。

――そうだったんですね…。

【えみ】私は、「いや、こちらが先に謝らないといけないのに!」と思って。私だったら、自分の息子が21歳上の女性と結婚すると聞いたら、心から喜んであげられるか? きっと本当に苦しくなる…ということも含め、自分が抱えている思いを包み隠さずお話させていただきました。ふと顔を見たら、お二人とも涙を浮かべて聞いてくださっていて。私が話さずとも、お二人が受け入れてくれている気持ちが伝わってきました。

――かいさんは、どのような思いでしたか?

【かい】交際期間中、えみのことは両親には話していなかったんです。会う直前に、「気づいているかもしれないけど、6年間付き合っている人がいて、実はかなり年上で21歳上やねんけど。その人と結婚するから連れて来るわ」と話しました。何か言われるかなと思ったけど言わないので、「なんも思わへんの?」と聞いたら、「お前が6年間ずっと好きで続いているんだから、間違いないやろ」と言ってもらえて。両親は昔の人間だし、常識にとらわれているタイプだとは思うんですけど、6年間という時間の積み重ねが強かったのかなって思います。これがまだ交際1年だったら、反対されたかもしれません。

――結婚された今、年の差を感じることはありますか?

【えみ】めちゃくちゃいっぱいあります(笑)。例えば、動画の撮影をしに出かけた帰りなど、私は爆睡だけど、かいくんはどんなに長時間になっても元気で。若いからやっぱり体力あるなって、ありがたいです。

【かい】僕は全然、感じません。更年期の症状とかつらそうだなと思うことはありますけど、僕はその年の人を好きになったのだから、当たり前のこととして受け止めている。女性が上の年の差婚だと、女性は自分の老化がとても気になると聞きますが、年相応に変化していくのは当然やし、僕らからしたらそれに関しては脳がバグるんです。好きやったら年齢の壁も超越するんです。それよりむしろ、老化に関しては近頃、僕のほうがヤバいかもしれません(笑)。

参照元:Yahoo!ニュース