コメ不足に救世主か タイ産の最高級「ジャスミン米」とは 国産米が品薄・高騰
北海道大学近くにある札幌市の定食店。
お腹を空かせた学生に人気なのが、プラス300円でご飯3合分の「てんこ盛り」にできる定食です。
客「ありがたい。安くて量が多いし、めっちゃうまい。味が濃くて」
毎日20キロの米を使うというこの店では、2カ月ほど前から仕入れ値が一気に上がったという。
定食屋 六宝亭 秋山康司さん「(去年と比べて)10キロで300円くらい上がっている。苦しいけど、若い方もお客さんも苦しいだろうから、みんなそれぞれ我慢しているというか」
まもなく収穫の最盛期を迎える新米。
一部のスーパーなどでは、日本米の代わりに外国産米を置く店も出てきています。
国産米の取引価格1キロあたり258円に対して、先月の時点でアメリカ産米の輸入価格は、1キロあたり149円とおよそ4割安く、タイ産米の輸入価格は1キロあたり99円と6割以上も安くなっている。
タイ産米を扱う渋谷区の専門店で話を聞いてみた。
渋谷カオマンガイ 中野理央さん「(Q.ジャスミン米に影響は?)ないです。(ジャスミン米は)価格の変動があまりないので。店はオープンして10年だが、ジャスミン米の高騰で(カオマンガイの)値上がりは一度もしていない」
ジャスミン米は、タイ産米の中でも最高級のもの。
味はどうなのだろうか?
テレビ朝日 三山賀子アナウンサー「パラパラしている。粘り気が白米より少なくて、歯ごたえもしっかりしていて、ご飯だけ食べてもおいしい」
実は、このジャスミン米は肉体を鍛えるアスリートが好んで食べ、世界のボディービルダーも愛好家が多いのです。
パーソナルジムを経営する吉田雄輝代表によりますと、カオマンガイは減量中にも食べられるため、理想的だという。
フィジーク選手 mela gym 吉田代表「(Q.白米よりジャスミン米のほうが効果的?)そうですね。ジャスミン米は白米よりもタンパク質の含有量が多い。タンパク質(ジャスミン米)の上にタンパク質(鶏肉)が乗っている」
吉田代表によると、白米と比べてジャスミン米は食後血糖値の上昇度を示すGI値が低いため、消化吸収が緩やかで満腹感が高いという。
比較的価格が据え置かれている外国産米の一方で、品薄で価格も高騰している国産米。
農林水産省は、新米が市場に出回る9月ごろにはスーパーなどの品薄の状況が落ち着くとしていますが、専門家はこう話す。
新潟大学 農学部 伊藤亮司助教「11月に入って、全国各地のすべての米が出そろって、そこで今年の需給関係が整理されるなかで、次の段階に進んでいく。当面、12月いっぱいぐらいは(価格は)今の水準でいくのでは」
参照元∶Yahoo!ニュース