「こんな遅くなるとは」入居“待ち疲れ”も 仮設住宅建設に遅れ 能登半島地震7カ月

能登半島地震で地割れが起こった場所

能登半島地震から7カ月。

今月中に完成するとしていた仮設住宅は、建設の遅れから入居時期がずれ込むことになった。

今も我慢の生活を続ける人がいる。

自宅が被災したため、車中泊を続ける菊谷正巳さん(71)。

未明に新聞配達へと向かうため、迷惑はかけられないと避難所には入らず、一日の大半を車とガレージで過ごしている。

車中泊を続ける菊谷正巳さん「キュウリばかり食べている。なんも食べたくない。暑いから」

1日でも早く仮設住宅に入ることを希望していますが。

車中泊を続ける菊谷正巳さん「こんな遅くなるとは思わなかった。せめて半年後くらいには入れるなという気持ちがあった。あーやこーや言ってもしょうがないのでね」

その仮設住宅。

県は6804戸と見積もり、8月中の完成を目指してきました。

しかし…。

石川県 馳浩知事「住民の皆さんから『やっぱりこっちがいい、あっちがいい』様々な要望・申し入れが市町から県のほうにあって。(完成が)542戸遅れます。9~11月になります」

6つの市や町で最大11月ごろまでずれ込む見通し。

珠洲市では300戸以上に遅れが出ている。

仮設住宅に入居待ちの男性「2月が3月4月。もっと具体的に言ってくれないと。はっきり『出来んもんは出来ん』。あとは自分の判断やろ」

再調査で入居対象が増加そもそも仮設住宅に入るためには条件がある。

珠洲市の場合、住宅が半壊以上、または水道・電気などが使えず、長期にわたり自宅に住めない人が対象だ。

半壊の判定をもらうため、再調査の相談に来た男性は…。

担当者「せっかく来られたのに」

再調査を諦めた人「分かりました。諦めついた」

1回目の調査で一部損壊と判定されたが、断水が続き、損傷も激しいため、改めて調査を依頼。

それでも半壊とはならなかった。

再調査を諦めた人「6センチほど沈んでいる。(床下が)液状状態。ずーっと。住もうと思えばなんとかいくけど、気持ち悪い。傾いて。

(Q.仮設に住みながら直したい)それが一番の望みなんやけどね」

市によると、再調査の結果、入居の条件となる半壊と診断されるケースもあり、その分追加で建設した仮設住宅の完成が送れているという。

さらに、建てる“土地”についてもスムーズにいっていない。

市では10カ所のグラウンドを用地として確保しているが、それでも足りず、民間の土地を利用できないか交渉を続けている。

県は、申請を締め切ることはなく、希望者にできる限り提供したいとしている。

参照元∶Yahoo!ニュース