和歌山毒物カレー事件題材の映画「マミー」親族に批判 配給会社が異例の措置 一部を加工し上映へ

映画を編集している人

1998年の「和歌山毒物カレー事件」を多角的に検証した8月3日公開のドキュメンタリー映画「マミー」(監督二村真弘)の公式サイトが11日、同作の関係者への誹謗(ひぼう)中傷などを受け、映像の一部を加工して上映する“異例の対応”を発表した。

題材となる「和歌山毒物カレー事件」は1998年、町内会のお祭りのカレーにヒ素が混入され4人が死亡した事件。

同年12月、和歌山県警はカレーへのヒ素混入による殺人と殺人未遂容疑で林眞須美を逮捕。

1999年5月の初公判で林は過去の保険金詐欺は認めるものの、カレー事件をはじめとするヒ素関連事件については否認。

二審からは無実を訴えたが、2009年5月の最高裁で死刑が確定。

戦後日本で11人目の女性死刑囚となった。

2024年2月、弁護団が3回目の再審請求を和歌山地裁に申し立てる。

林は現在も大阪拘置所に収容されている。

林は、集まった報道陣に水をまくなど強烈なキャラクターで世間に衝撃を与えた。

同映画は「目撃証言」「科学鑑定」の反証を試み、「保険金詐欺事件との関係」を読み解く。

だが上映前から関係者への誹謗中傷などが相次ぎ、配給会社「東風」は、映像の一部を加工して配信するという異例の措置を講じると発表した。

同社の発表は以下の通り。

このたび、本映画に登場する林眞須美さんのご親族から、本映画の公開に関連する誹謗中傷や嫌がらせを予想以上に受けており、日常生活が脅かされる不安が日に日に増しているとのご相談がありました。 そのため、本映画の製作者、配給会社、ご親族の三者で協議した結果、善後策として本編の映像の一部に加工を施したものを上映することにいたしました。 公開の中止や延期はいたしませんので、ぜひ映画館のスクリーンでご覧ください。なお、本映画に関連する誹謗中傷や嫌がらせに対しては、法的措置を含め、厳正に対処します。

参照元∶Yahoo!ニュース