「生成AI」画像使用が理由 著名歌手がアニメイベント出演辞退 運営が謝罪

生成AIをイメージした写真

歌手高橋洋子(57)が、7月10日に出演予定だった、東京・池袋を拠点とするアニメ音楽専門オーケストラ「池袋アニメーションフィルハーモニー」の「第一回演奏会」(渋谷・さくらホール)の参加を辞退することを19日、公式X(旧ツイッター)で発表した。 

同オーケストラの実行委員会のXも同日更新され、イベントのチラシやホームページに「生成AI」で作成した画像を使用したとの指摘があったと説明。

高橋側から「アニメ音楽に関わる立場として、こうした状況での出演は好ましくないというご意見を預かりました」との連絡があり、出演辞退となったことが明かされた。

同実行委は「アニメを愛する楽団を名乗っているのにもかかわらず、昨今の生成AIを取り巻く問題について自覚が足りなかったことを恥じております。また、作品に対する配慮、アニメやそれに関わるクリエイティブを愛する皆様の気持ちを汲み取れなかったことに気付き、実行委員一同深く反省しております」と謝罪。

キャンセル、返金希望者には対応するとした。

高橋は人気アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の主題歌「残酷な天使のテーゼ」などのヒット曲で知られる。

高橋の公式では、経緯として「運営の姿勢につきまして、高橋洋子の想いと異なり、アーティストとして向き合うことができない出来事がございました」などと報告されていた。

同オーケストラの公式サイトでは、サックス奏者の松下洋氏の提唱により発足し、300人の応募からメンバーが選抜されたことや、世界コスプレ検定協会代表理事のコノミアキラ氏がアドバイザー、堺武弥氏が指揮者を務めることなどが記されている。

池袋アニメーションフィルハーモニー実行委員会です。 第一回演奏会チラシ、HPに使用している画像について、この度多くの方から「この画像は生成AIではないか、アニメ専門オーケストラなのに生成AI画像を使うのは良くないのではないか」とのご意見を頂戴しました。 今回の事態を受け、ゲスト参加する予定だった歌手・高橋洋子さんより、アニメ音楽に関わる立場として、こうした状況での出演は好ましくないというご意見を預かりました。また、そのようなクリエイティヴに対する姿勢の相違が判明した以上、本催事への出演は難しいという結論に達し、私たちの第1回演奏会に出演されないご判断を賜りました。 アニメを愛する楽団を名乗っているのにもかかわらず、昨今の生成AIを取り巻く問題について自覚が足りなかったことを恥じております。また、作品に対する配慮、アニメやそれに関わるクリエイティブを愛する皆様の気持ちを汲み取れなかったことに気付き、実行委員一同深く反省しております。こちらの不手際により多くの皆様に多大なご迷惑をお掛けしたことを、心よりお詫び申し上げます。チラシ、HPに使用している画像についてはイラストレーターに依頼した作品に仮で差し替えさせていただきました。 こちらのビジュアルを使用して、引き続き演奏会開催に向けて準備を進めて参ります。 チケットを既にご購入いただいた方で、キャンセルとご返金をご希望の場合は、大変お手数おかけいたしますが実行委員会までご連絡くださいませ。 

池袋アニメーションフィルハーモニー実行委員会一同

参照元∶Yahoo!ニュース