もらい手がない「負動産」タダでも譲りたい負の不動産とは 県内では「空き家率」が過去最多に
親から相続した家や土地を売ろうにも値段がつかない。
それでも毎年かかる維持費。
いま負の不動産「負動産」に頭を悩ませる人が増えています。
そうしたなか、タダでもいいから不動産を譲りたい人と欲しい人を結びつけるサービスも広がっています。
空き家となっている一軒家を購入しようと内見に訪れている人がいた。
この家は柏崎市に住む女性が父親の死後、相続したものだという。
しかし、住むこともないため売りに出した。
<群馬県から内見に来た人>「30万円で。DIYが好きで、自分で手直ししてみたいと前々から思ってまして、半分は趣味で」
30万円のうち取り引きに関する手数料を除けば売主が受け取る金額は土地と建物あわせて10万円。
さらに名義変更などを専門家に依頼するため売主にとってはマイナスだという。
それでも売りたい理由は……。
「この所有者の方が地元の不動産屋さんに相談しても断られたらしいんですね」そう話すのは柏崎市で不動産業を営む中村美也子さん。
扱うのはこうした不動産会社から売買を断れた物件だ。
〈SHOPナカムラ 中村美也子さん〉「解体費用を考えたら1日も早く建物付きで売りに出していただいてあと0円で譲渡しちゃおうとか」立地や建物の状態などで買い手が見つからないため不動産会社から断られる。それでも固定資産税などの維持費はかかる。そんな不動産はいま、負の不動産、「負動産」と呼ばれています。
国の調査によると去年10月1日時点で全国にある空き家は900万戸に上る。
このうち県内の空き家は15万5700戸。
1998年の調査結果では7万6000戸……およそ2倍に増えている。
県内の住宅で空き家が占める割合「空き家率」は過去最多の15.3%。
7軒に1軒が空き家という計算になる。
参照元∶Yahoo!ニュース