みのもんた語る パーキンソン病と戦う今 会長室でのリハビリ初公開「考え込んでも仕方ない」お酒は…

パーキンソン病を患っている人

かつて「日本で一番忙しい司会者」と呼ばれ、在京民放5局全てでレギュラー番組を持っていたタレント・みのもんた(79)が8月に傘寿を迎える。

5年前にパーキンソン病と診断され闘病中だ。

本紙の取材にリハビリの様子を初公開し、「考え込んでも仕方ない」と病気と向き合う今を明かした。

父親から継いだ水道メーター製造・販売会社「ニッコク」(東京都港区)の会長を務めるみの。

その会長室にはベッドと自転車型トレーニング機器が置いてある。

「週2回トレーナーさんに来てもらって、リハビリをしているんですよ」。

2019年秋、パーキンソン病と診断された。

脳の神経細胞が減少し、手足の震え、動作緩慢などが見られる国指定の難病。

根本的な治療法はまだないとされる。

みのは21年間務めたニッコクの社長を20年に退き、21年にはレギュラー番組がゼロになった。

会長職を務めながら、病気と闘っている。

パーキンソン病の治療は投薬とリハビリが中心とされ「自転車をこいだり、指圧をしてもらったり、ラジオ体操の延長みたいなことをトレーナーさんに教えてもらいながらやっています」。

体力、筋力、柔軟性の維持などを目的に自転車をこぐ。

「もうすぐ80歳。この年齢なら少しふらついてもいいよね」。

体の衰えは感じるが、気力は衰えていない。

歩く足取りはゆっくり。

だが、声には十分張りがある。

明るい表情は「1週間で最も長時間、テレビの生放送に出演する司会者」としてギネス世界記録に認定された2000年代と変わらない。

病気は知人の葬儀で献花した際、体がグラリと揺れたことがきっかけで判明した。

「病名を聞いた時、つらい病気だなと思った。それでも、力を入れ過ぎずに向き合っていこうと思っています。最近では階段の下りがダメになってきた。でも、考え込んでも仕方ない」と前向き。

「処方された薬の名前があの『ドンペリ』にそっくりな『ドンペリドン』。あなたにピッタリですねって言われたよ」と笑い飛ばした。

さすがは全盛期、睡眠時間が2時間になっても毎晩銀座を飲み歩いた男だ。

「今でも毎晩飲んでますよ。1週間でボトル1本ぐらいのペース。医師から止められてないからね。(薬の)ドンペリのおかげか、おいしく感じるよ」とジョークも。

「銀座にはあまり行かなくなった」と言いつつ「週に1、2度だね」と話すなど舌は滑らか。

現在の銀座については「カジュアルでもいいんだけど、その場の雰囲気を壊すような飲み方をしているヤツが多くて、見ていても楽しくないよ」とバッサリ。

世相をズバッと斬ってきたらしさは健在だ。

今年3月、作家伊集院静さん(享年73)のお別れの会に出席し、久々に公の場に姿を見せた。

体調も心配されたが、本人はいたって明るい。

「しゃべる仕事があればいくらでもしゃべりますよ。めった斬りしちゃうよ!」。

その声はエネルギーに満ちていた。

参照元:Yahoo!ニュース