太陽フレア 観測史上初の「3日で7回」 GPSにも影響 オーロラも各地で

オーロラの写真

太陽の表面で起きる爆発現象「太陽フレア」が観測史上、初めての規模で発生した。

世界各地でオーロラが観測されたほか、GPSに影響が出ている。

NASAが撮影した太陽の表面が爆発する「太陽フレア」。

今、前代未聞の巨大な爆発が複数回発生している。

この 影響で、普段は北極圏でしか見られない「オーロラ」が世界各地で観測されている。

スペインでは、円形に流れる星とオーロラのコラボが息を飲むほどの美しさに。

ドイツでは、紫色の光のカーテンが夜空を包み込んでいた。

アメリカでは木々や湖の上空に出現し、幻想的な夜空になっていた。

中国・新疆ウイグル自治区では、空が真っ赤に染まる現象が見られた。

北海道でも広い範囲で観測された。

太陽フレアが起こるとX線などの強い電磁波や高エネルギーの粒子、電気を帯びた巨大な「プラズマ」が放出され、地球に到達。磁場の乱れを発生させる。

アメリカの海洋大気庁は11日、電力系統やGPSなどで異常が報告されたと発表した。

具体的な状況は明らかにされていない。

イーロン・マスク氏が率いる宇宙開発企業「スペースX」では、衛星インターネットに支障が出たということだ。

今回の「太陽フレア」はこれまでとは違うようだ。

情報通信研究機構によると、8日から11日までに“最大規模”の「Xクラス」の太陽フレアが7回発生。3日間でXクラスが7回発生したのは観測史上、初だといいう。

今、太陽で何が起きているのだろうか。

情報通信研究機構(NICT)宇宙環境研究室 津川卓也室長は、「太陽活動自体は、11年周期で活発になったり弱くなったりする。そのピークが2025年ごろと言われていて、今、徐々に太陽活動が活発になってきている時期。ここまで連続することはないにしても、大きな太陽フレアが発生する可能性というのは今後、高まっているということは言えると思う。太陽活動の極大期にフレアの規模も頻度も大きくなる傾向はあるので、そこは注意が必要」

今回の太陽フレアの影響は数日続く可能性があるとしている。

参照元∶Yahoo!ニュース