ガザの戦闘休止交渉、合意至らず終了 バイデン米大統領の警告にもイスラエルは強硬姿勢崩さず

世界地図を撮影した写真

イスラエル軍とイスラム主義組織ハマスのパレスチナ自治区ガザでの戦闘休止をめぐり、仲介国であるエジプトの首都カイロで行われていた交渉は9日、合意に至らずに終了した。

ハマスは戦闘終結を含む休戦案を承諾したが、ガザ最南部ラファへの侵攻計画を進めるイスラエルは受け入れを拒否した。

米CNNによると、イスラエルとハマスの代表団、米中央情報局(CIA)のウィリアム・バーンズ長官はカイロを離れた。

ハマス幹部は9日に出した声明で、イスラエル軍がラファ東部で限定的な軍事作戦を行っていることに触れ、「仲介国の努力を妨害している」と非難した。

一方、イスラエルの主要紙ハアレツは、ハマス関係者が交渉は決裂していないと語ったと報じた。

イスラエル軍はラファへの地上侵攻計画を進めている。

米国のバイデン大統領は8日、CNNのインタビューで、ラファに大規模な侵攻を行えば武器や砲弾の供給を停止すると警告したが、イスラエル側は強硬姿勢を崩していない。

ベンヤミン・ネタニヤフ首相は9日、声明で「単独で立ち向かう必要があるなら、そうするだろう」と述べた。

ヨアブ・ガラント国防相も「我々はハマスを攻撃する」と強調した。

イスラエル軍は9日もラファでハマスを標的に空爆などの軍事作戦を続けた。

米国のジョン・カービー大統領補佐官は9日、記者団に対し、ラファへの大規模な侵攻について、「バイデン大統領は特定の米国兵器が使われることを望んでいない。侵攻が始まれば、大統領は決断を下さなければならない」と述べた。

大規模侵攻が行われた場合、武器や弾薬の供給を停止する方針を改めて示したものだ。

参照元∶Yahoo!ニュース