二階俊博元幹事長の裏金問題 『義理(G)と人情(N)とプレゼント(P)』3500万円分の書籍の行方

自民党の派閥の裏金事件を受け、来週にも行われるという関係議員への処分。

党内で最も不記載の額が大きかった二階元幹事長が今週、次の選挙に出馬しないと表明しました。

その裏金で購入していたとする大量の書籍、およそ3500万円分。

その後、それらの書籍はどうなったのか。

政治資金パーティーをめぐる不記載の額は5年間で3526万円と、二階氏が最も多い。

問題発覚を受けて二階氏の事務所は収支報告書を訂正。

新たに公開した領収書から明らかになったのは書籍の爆買いだった。

買っていた本は、二階氏に焦点を当てたものから、他の政治家が執筆したものなど17種類。

幹事長時代を含む2020年からの3年間に合わせて2万7700冊、3470万円あまりを支出していた。

領収書には、書籍代の受け取り先として複数の企業名が記されていた。

17の書籍のうち、最も支出額が多かったのが、「ナンバー2の美学・二階俊博の本心」。

二階氏についてこう紹介している。

「二階が人心掌握に長けているといわれるその極意というのは『義理(G)と人情(N)とプレゼント(P)』といわれ、多くの関係者から“二階のGNP”と呼ばれているという」

二階氏はこの本を5000冊、合計1045万円分、購入したという。

取材を進めると、出版社も把握していない不可解な金の流れがあることがみえてきた。

出版社の編集長が取材に応じた。

5000冊が二階氏によって購入されていたことを全く知らなかったという。

本を監修した人物から、出版する大半、6000冊を自分が買い取ると条件を提示され、出版を決めた。

その人物は政界に広く人脈があり、二階氏とも何度か対談する仲だった。

二階氏は、5000冊分の代金を、この出版社ではなく、本の監修を務めた人物の会社宛てに振り込んだとしている。

支払われたのは“定価での合計1045万円。

一方 出版社は、その会社に割引価格、 約815万円で売ったという。

差額230万円はこの会社の利益になっているのか?

別の書籍代は、二階氏の地元・和歌山で支払われていた。

二階氏が公表した手書きの領収書には、書籍代を受け取ったのは、出版社ではなく和歌山の印刷会社と記されている。

和歌山の支払先である印刷会社を訪ねると、社長が取材に応じた。

印刷会社の社長は、「今回のこの本に関しては、うちから販売したっていうよりは、印刷物を納めさせてもらったっていう」「対価としてお金をいただいたという形」と話している。

二階事務所から支払われた金額は、あくまで『原稿を印刷し、製本した代金』だという。

参照元:Yahoo!ニュース